狭間(さま)

 

 


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屋台の狭間彫刻(天神/姫路市・浜の宮天満宮)

 

 狭間とは、井筒から棟を支える斗組の間に取り付けた彫刻のことである。狭間は、物語の主題や左右から狭間上部を構成する樹木などを彫刻した表板、物語の中景や霞を施した中板、背景を彫刻した奥板の三枚で構成され、遠近法を用いて彫り上げた三枚の板を重ねることで、一般に見る欄間彫刻とは異なった奥行きのある精妙な立体彫刻となり、これが屋台狭間彫刻の特徴となっている。地区によっては一枚の板から彫刻した狭間もあり、丸彫りとか一刀彫りと呼ばれ、大塩西之丁の狭間がこの技法で彫刻されている。
 狭間が収まる屋台の軒下は、下から見上げた位置にあるため、見る人の視線に合わせて狭間の表板は斗組の手先に合わせて傾斜している。このため狭間は水平に見るより、下から見上げた時に構図が調和するように彫刻されている。
 狭間彫刻には、祭神や神話、歴史上の物語や英雄豪傑を描いた合戦もの、歌舞伎や浄瑠璃などの名場面、地元の由緒などの場面が取り入れられる。これら様々な物語の中から選定される狭間彫刻の四面は「動と静」「柔と剛」の場面を組み合わすことが多く、祭神や神話物が一面、地元由緒や物語系が一面と、合戦物や歴史物から柔と剛を表す二面の組み合わせが最も多く見られる。
 
狭間彫刻の材質は、粘りと強度があって木肌が美しい尾州檜が一般的であるが、三木方面の平屋根型布団屋台では欅材が多く見られ、淡路島には黒檀材の狭間彫刻もある。平成21年に新調された西蒲田屋台の狭間彫刻は、入手が極めて困難と言われる神代檜が使われ、褐色かがった独特の風合いが軒回りを格調高く演出している。

 


側面から見た狭間
 


裏面から見た狭間
 

狭間は、屋台に取り付けた時の視線に合わせて、表板が傾斜するように中板で角度を付ける。このため中板は三角型に木取りされ、奥板の両端は斗組の形状に合わせて木取りされる。